田端 到
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競馬コラム
◆王様の馬券入門虎の巻
2008/07/09 17:00
◆その34 速い上がりが必要ない七夕賞
前回のラジオNIKKEI賞、レオマイスターの名前を挙げておいたところまでは良かったのですが、シンボリクリスエスがどうこうと余計なおまけを付け足したのは失敗でした。よりによってシンボリクリスエス産駒の中でもっとも福島に向かない馬だけが抽選を通ってしまい、あて外れ。父の名前でまとめるという安直な行為を反省しています。
勝ったレオマイスターは、ここまで小回りの福島と中山ではすべて掲示板に載り、福島は連対率100パーセント。一方、直線の長い東京と京都では凡走続きという、個性のつかみやすい馬です。
福島や中山は4角手前から徐々に脚を使う競馬が求められ、東京や京都は直線ゴーで速い上がりの脚を求められます。そのため、鋭い脚のない馬はこんなふうに「中山や小回りローカルで○」「東京や京都や新潟で×」という成績になることがよくあります。グランプリ・ホースのマツリダゴッホもそう。東京→福島の開催替わりは、このタイプが穴になりやすいのです。
重賞にも「速い上がりを使えないと勝負にならないレース」と、「速い上がりがなくても勝負になるレース」があります。今週の七夕賞を例に説明してみましょう。
上がり3ハロンに注目します。「前走の上がりタイムがそのレースでベスト3に入っていた馬」を便宜的に「A馬」と呼びます。それ以外を「B馬」とします。
夏のローカル芝2000重賞で、A馬がどのくらい活躍しているかを調べてみました。1993年以降の15年を対象とし、通常と異なる競馬場で開催された年は除いてあります。
七夕賞 前走A馬【2-4-6】B馬【9-9-7】
函館記念 前走A馬【7-2-8】B馬【6-11-5】
小倉記念 前走A馬【11-4-10】B馬【3-10-4】
新潟記念 前走A馬【6-9-7】B馬【7-4-6】
わかりづらいですか。重賞ごとに母数が違ったり、たまに前走が海外や地方のレースで上がりタイムの記録されていない馬も混じっているため、余計ややこしい。もっとシンプルに、連対馬に占める「前走A馬」の割合にしてみます。
七夕賞……25%。A馬6頭/連対24頭
函館記念…35%。A馬9頭/連対26頭
小倉記念…54%。A馬15頭/連対28頭
新潟記念…58%。A馬15頭/連対26頭
前走で速い上がりを使った馬が活躍するのは、新潟記念と小倉記念。あまり活躍しないのが、七夕賞と函館記念とわかります。特に七夕賞は、A馬が2勝しかしていません。
まあ、上がりタイムなんてものは、後方でじっと脚をためれば速くなるし、先行すれば遅くなります。必ずしも各馬に速い脚があるかないかをストレートに示す指標ではありませんが、目安にはなるでしょう。七夕賞に「速い上がりの脚」は必要ないのです。あるいは、前走、後方で脚をためて一気に差してきた馬は、あまり活躍しない重賞、という言い方もできるかも知れません。
そこで今年の有力馬を見ると。
エプソムCで上がり1位だったのは、トウショウヴォイスの34秒7。上がり2位だったのはグラスボンバーの34秒8です。彼らは「前走A馬」に該当します。
福島テレビ杯で上がり1位だったのは、カネトシツヨシオーの34秒1。上がり3位だったのはアルコセニョーラです。また、キャプテンベガは関ケ原Sで上がり2位でした。
つまり、今年の七夕賞で上位人気が予想される馬はほとんど、前走速い上がりを使って差してきた馬ばかりなのです。というか、だからこの話題を取り上げたんですが。
これだけ揃うと、さすがに全部危ないというつもりはないし、カネトシツヨシオーは福島に合いそうです。しかし明確な傾向があるのだから、うまく活かしたい。軸馬は「前走の上がりがベスト3に入っていなかった馬」から選ぶのが正解のはずです。
マイネルキッツ、前走上がり35秒0でエプソムC5着。ミヤビランベリ、同36秒2で関ケ原S大敗。この2頭を推奨しておきます。
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