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王様の馬券入門虎の巻
田端 到

2008/07/23 17:00
その36 函館記念とヨーロピアン

 今週はエリモハリアーの4連覇が懸かった函館記念が行われます。私が毎週馬券を買うようになったのは1982年なのですが、その年、菊花賞で2着したパッシングサイアーという馬がいました。
 ダービーの頃はまだ条件馬だったのに、その後3連勝し、菊花賞は大レコードを記録したホリスキーの2着に入って穴をあけた。ゲイサン×ヴェイグリーノーブルというコテコテの欧州ステイヤー血統で、私が血統に興味を持つきっかけになった1頭です。
 父ゲイサンは今で言うとサッカーボーイと同じ父系。母の父ヴェイグリーノーブルは凱旋門賞馬で、イギリスのリーディング・サイヤーにもなりました。
 このパッシングサイアーの甥にあたるのがエリモハリアーです。一族にはエリザベス女王杯を勝ったエリモシックや、日経新春杯を勝ったエリモダンディーなどもいるタフなファミリー。エリモハリアーはその牝系に英・愛ダービーのジェネラスを掛けて生まれた、やはりコテコテの欧州ステイヤー血統。同馬の函館記念3連覇は、ヨーロピアンが洋芝の重賞に強いことも教えてくれます。

 しかし今年のエリモハリアーには逆風が吹いています。函館なのに時計が速い、という困った馬場です。
 マイネルダイナモという馬がいます。昨年の函館で2連勝した函館巧者ですが、今年はHTB杯、北海ハンデと、2戦連続、函館で1番人気を裏切ってしまいました。北海ハンデは昨年快勝したレースで、今年も同じ積極先行策に出たのにあえなく凡走。それも仕方ありません。時計の速い馬場では走れない馬だからです。
 マイネルダイナモの父はマリエンバード。カーリアン産駒の凱旋門賞馬です。エリモハリアーの父ジェネラスも、カーリアン産駒です。昨年の函館で強かった馬が今年は走れなかったこと、エリモハリアーはその馬と血統が近いことは頭に入れておくべきでしょう。

  ならばどの馬を買えばいいのか。時計の掛かる馬場で行われていた重賞が、高速馬場に変化したとたん、サンデーサイレンス産駒の出番になるという経験を、以前、福島競馬場で味わったことがあります。今年の函館記念でそこまで芝の変化を気にすることが正解かどうかよくわかりませんが、私はこのイメージが頭にこびりついて離れません。
 サンデーサイレンス産駒はピサノパテックとブレーブハートの2頭。
 ピサノパテックは前走、巴賞で3着。前々走に大幅馬体減で好走した後の中2週という、不利な臨戦過程の中、力を示しました。今度は叩き3戦目で、鞍上のホワイト騎手も2戦目。走り頃です。
 ブレーヴハートは前走、超ハイペースの展開を豪快に差してレコード勝ち。本来はこういうズブズブ決着で差した馬の次走など狙ってはいけないのですが、人気もないだろうし、「サンデーの自己条件快勝後の重賞挑戦は買い」の鉄則があります。
  まあ、地球が暑いので、洋芝の重賞であえてサンデーサイレンスを狙うという、ひねた行為もたまには許されるでしょう。

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